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このブログはこんな方にオススメ
- 今後ショッピファイでECサイトの新規作成やリニューアルを予定されているEC担当者さん
- ショッピファイの実際の使用感が知りたい方
今回は実際にECサイトをEC-CUBE(イーシーキューブ)からShopify(ショッピファイ)にリニューアルした時に「事前に知っておけばよかった・・・」というリアルな反省、感想を書こうと思います。
EC担当者にとってサイトのリニューアルは、かなりプレッシャーがかかる案件ですよね。
私もリニューアル前日は緊張で眠れませんでした。笑
今回は同じECサイト担当者さんが、少しでもShopifyへの移行がスムーズにできる参考になればと思っています。
《ご注意》
Shopifyのテーマ、使用するアプリによって使用感は異なります。
あくまで1運営者のリアルな声として参考にして頂けると幸いです。
《関連ブログ》Shopifyのメリット・デメリットを知りたい方はこちら
Shopifyとは?メリット・デメリットをEC担当者が分かりやすく解説
Shopify(ショッピファイ)に乗り換えたECサイト
2021年2月にEC-CUBEからShopifyに乗り換え(リニューアル)したECサイトはこちらサロンプラスです。
取扱商品は、美容サロンが使用する販促物です。B2B向けのECサイトになっています。
同じ商品でもパターンによって料金が異なり複雑な仕様の商品が多いため、ASPが使用できず乗り換え前は、ECCUBEをカスタマイズして運用をしていました。
リニューアルを決意した大きなきっかけは、2つ。
①リブランディング ②セキュリティ強化やページ表示速度の改善です。
目標までの道のりはまだまだ長いですし、リニューアルは本当に大変でしたが、6か月経った今、乗り換えをして正解だったと思っています。
ただECーCUBEに慣れていたので、「えっShopifyってそういう仕様なの?」と驚くことがあり、今回はその点を参考に共有したいと思います。
Shopify(ショッピファイ)への乗り換えで受けた衝撃7選
乗り換え衝撃1)アプリの管理画面が全部英語
Shopifyはカナダの会社なので、様々なシーンで英語がメインというのは事前に知っていました。
サロンプラスで導入したメルマガ配信アプリのKLAVIYOは機能は素晴らしく、やりたい事は実現できているのですが、管理画面が英語なのでひと目で内容が把握できず少し大変です。
Googleの日本語翻訳をすると、より意味が分からない感じになるので調べながら使用しています。
乗り換え反省点1)
アプリ選定では日本語翻訳有りかも確認。
英語の管理画面でも使用はできるが、深く使い込なすにはハードルが高い。
乗り換え衝撃2)ポイント機能が標準装備なし、アプリで入れるとランコスが高い
出典:Shopify(ディスカウントページ)
Shopify(ショッピファイ)の標準機能はクーポン機能になります。
元々使用していたECーCUBEではポイント機能が標準だったので驚きました。
もちろんアプリでポイント機能は導入できますが、ランニングコストが予算に合わなかったので、サロンプラスではリニューアルを機にポイント制度を廃止しShopifyの標準であるクーポン制度に変更しました。
乗り換え反省点2)
ポイント機能をアプリで維持するか、クーポン機能に変更するかは早めに決断が必要。
クーポンに変換する場合、今まで会員が貯めていたポイントをどうするか取り決めが必要。
会員が混乱しないように丁寧に説明が必要。
乗り換え衝撃3)代引き手数料の登録が購入金額に応じてできない
出典:Shopify(支払いページ)
クレジットカード決済に抵抗があるユーザーのために、支払い手段に代金引換を用意しているECサイトも多いと思います。
ショッピファイではカート部分のカスタマイズが出来ないので、代引手数料を商品合計金額に応じてもらうことができないです。(2021年9月15時点)
アプリの開発数は増えているので、今後リリースされる可能性はありますが、代引きメインでお取引されているECサイトは注意が必要です。
サロンプラスでは対応として以下2つを行いました。
- あと払いペイディを導入
- 運用でカバー(事前に代引手数料が加算される旨をカート画面で表記して、後からオペレーターが加算)
※あと払いペイディは、毎月のご利用分を、翌月10日までにコンビニ・銀行振込・口座振替でまとめてお支払いできる決済方法です。
乗り換え反省点3)
運用カバーは、社内のオペレーション工数が増えるので事前に説明が必要。
(ユーザーからの問い合わせはなく、スムーズに移行できました)
乗り換え衝撃4)会員登録ページとマイページがシンプル
出典:Shopify(新規会員登録ページ)
B2Bで運用する場合、会員登録時にサイト運営の参考になるオリジナル情報をもらいたい場合が多いと思います。
Shopifyのテーマにもよると思うのですが、Shopifyの会員登録ページはシンプルな作りが多い印象です。
サロンプラスはお店様の創業月にバースデークーポンを発行しているので会員登録ページをカスタマイズしました。
またマイページも注文履歴が羅列されるシンプルなつくりなので、別のASPからShopifyに乗り換える場合は、大きなギャップが無いか事前に確認するのがオススメです。
乗り換え反省点4)
会員登録ページとマイページのデザインと表示項目は早めに確認する。
項目をカスタマイズする際は、「管理画面のどこにオリジナル情報が反映されるか?」「やりたい事が実現できるか?」をシュミレーションをする。
乗り換え衝撃5)パスワード再発行通知はデフォルト手動
Shopifyにリニューアルしたらパスワードは全て再発行になります。
再発行通知のデフォルトは手動で1会員ずつ送付です。
一括送信できるアプリもあるので、会員数が多い場合は再発行用に1カ月導入するのがオススメです。
私はそこまで頭が回らず、前日に手動送信だと知り、リニューアルでは1会員ずつ手動で送付しました。
今となれば良い思い出です…
乗り換え反省点5)
再発行通知の方法を事前に調べる。
アプリを使用する場合は、予算がかかるので、決裁を忘れずに行う。
乗り換え衝撃6)カテゴリの階層表示ができない
出典:Shopify(商品ページ)
Shopifyではカテゴリはコレクションという名前になっています。
ASPではカテゴリを階層立てて(例:大カテゴリー>中カテゴリー>小カテゴリー)登録できる場合が多いと思うのですが、Shopifyでは出来ないです。
もちろん、ページのデザインで階層構造のように見せることはできますが、構造上はできないのが驚きでした。
サロンプラスでは、商品点数が1,000点程あるのでユーザーが欲しい商品にスムーズにアクセスできるよう「カテゴリ毎のバナー」や「使用シーン毎のバナー」を配置しています。
あとは、同じ階層の商品に対して同じタグを登録して、カテゴリっぽく見せています。
乗り換え反省点6)
商品とカテゴリの構造を事前に把握し、ページデザインに反映する。
乗り換え衝撃7)問合せメール完了後にユーザーに自動返信メールが送られない
出典:Shopify(問合せ完了ページ)
Shopifyの標準では問合せ完了後、ユーザーに自動返信メールは送られません。
※管理者あてにメールは届きます。
アプリを入れると自動返信できるので、丁寧に対応されたい方は導入するのがオススメです。
サロンプラスでは、問合せメール完了後のページに説明を追記して対応しました。
あとは、チャットを導入してメール以外の問合せ手段を増やしユーザーをサポートしています。
乗り換え反省点7)
問合せページの動作を確認。
アプリを入れない場合は問合せ完了後のページテキストをカスタマイズするのがオススメ。
6か月使用して実感。Shopifyに変えて良かったと思う10項目
ECサイト運用者としてプラットフォーム選定で重要な基準は、
- ユーザービリティ
- プラットフォームの将来性
- ECサイト担当者の手間が軽減されるか
ではないでしょうか。
ユーザビリティは言うまでもなく最重要ですし、プラットフォームの将来性は市場が変わり続ける中で、プロモーション施策のスピード感やユーザービリティを長期的に見たときに重要です。
またEC担当者の手間軽減は、お客様に向き合う時間を作るために大切。
この条件クリアを期待して選んだShopifyですが、実際に6か月運用して良かった点を簡単にまとめました。
ECサイト運用者目線!Shopifyに変えて良かったと思う10項目
- セキュリティが高い。(ユーザビリティ)
- ページの表示速度が速い。(ユーザビリティ)
- アプリが随時追加される。運営のタイミングにあわせて柔軟に変更できる安心感。(将来性)
- 注目のプラットフォーム。今後の期待値が高い。(将来性)
- サーバーを個別に準備する必要がない(手間軽減)
- 決済会社と個別に契約書を交わさなくて良い。管理画面から簡単に申請可能。(手間軽減)
- サーバー費用やアプリのランニングコスト、クレジットカードの手数料が適正。(手間軽減)
- SNSとの連携が簡単。(手間軽減)
- 広告設定が簡単。(手間軽減)
- 管理画面が見やすい。必要な数字をエクセル加工して作らなくて良い。(手間軽減)
6ヶ月運用していて特に助かっているのは、8.9の「SNS連携と広告設定が簡単なこと」、10の「管理画面が見やすく必要数字がすぐに分かる」です。
おわりに
ECサイト運営者目線でのShopify(ショッピファイ)の使用感はいかがでしたでしょうか?
少しでもShopifyへのリニューアルがスムーズになる参考になれば幸いです。
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株式会社ケイアートファクトリー
Web予約システムのカスタマーサポートを経て、ECサイトの運営ディレクターを担当。
お客様の問合せ対応から商品開発、売上管理まで幅広く対応しています。
京都出身だけど関西弁です。なんでやねん!