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企業やお店が成功する上で欠かせない「ブランディングデザイン」。皆さんはご存じでしょうか?
※前回のコラムでは、「ブランディング」について詳しくご紹介しました。詳しく知りたい方はこちら
現代社会では、ブランドイメージやコンセプトを視覚的に伝える「ブランディングデザイン」が重要視されています。
ですが、重要性に比べてまだまだ理解がなされていないように思います。
そこで今回は「ブランディングデザイン」とは何か、作成時のコツも併せてご紹介します♪
「ブランディングデザイン」とは?
「ブランディングデザイン」とは、消費者やターゲットに対して、自社やブランドのコンセプトを視覚的な情報として発信する方法のことです。
例えば、コンビニエンスストアにお菓子を買いに行ったときに、食べたことのないお菓子でも馴染みのあるお菓子メーカーのロゴが目に入ると、つい購入してしまうことはありませんか?
これはロゴを通して「このお菓子メーカーは大丈夫」「この会社のお菓子は美味しい」という価値を感じているからです。
ブランディングデザインとは、オシャレで今ドキのデザインをすることではありません。
ブランドが伝えたい想いをデザインを通して顧客に伝えることです。
文字ではなくデザインを通して「自社の強み・ストーリー・価値」を伝えることで、消費者がロゴを見るだけで頭の中にイメージがわき、他に替えのきかない「唯一のブランド」になることができます。
ブランディングデザインの重要性
ブランドの価値をデザインにして伝えるメリットは、消費者に競合他社の商品やサービスに惑わされることなく、自社の商品を選んでもらいやすくなる点です。
私たちは数多い情報の70~80%を視覚で得ているため、視覚情報が記憶に残りやすいといわれていることを知っていますか?
デジタル社会の今、スマートフォンを使って動画配信サービスで映画を見たり、SNSで画像を閲覧したりする方が多いと思います。
字を読む習慣が少なくなり、画像や動画を用いたサービスが増えた現代では、より「視覚」を重要視した訴求が高まってきているといえます。
また、視覚から得る情報は、文字よりも年齢や言語レベルのといった個人差の影響が少ないため、ブランディングデザインをしっかりと練ることで、より効果的な訴求をすることができます。
視覚化されたブランディングデザインの例
ブランディングデザインは目に入るあらゆる情報を統一することで、ブランドのメッセージを伝えるということです。
例えば、以下のような媒体を統一したブランディングデザインでアピールすることでブランド力を視覚化して意識づけることができます。
・ロゴ
・ホームページ
・パンフレット・チラシ
・名刺
・商品・パッケージ
・グッズ
・企業・お店の紹介動画
消費者やステークホルダーなどのターゲットは、これらの視覚情報を通して企業ブランドや商品の魅力を認知します。
【事例つき】効果的なブランディングデザイン作成の流れとコツ
ここでは、ブランディングデザインを作成する上でおさえておきたい3つのコツを事例を踏まえてご紹介します。
①ブランドコンセプト(立ち位置)を明確にする
まずは現在の企業ブランドや商品・コンセプトの現状把握を行い、ビジネスモデルを深堀りしましょう。
大切なのはデザインはあくまで「手段」にすぎないということ。まずは伝えたい内容を明確にしてデザインに落とし込むことで、最終的に自社の商品やサービスを購入してもらう流れを作ることが大切です♪
そのためにはまず、自社の商品やサービスを通して「誰に」「どうなってもらいたいのか」をイメージして、ターゲットを分かりやすく設定しておきましょう。
また、企業のブランドや商品がターゲットがどのように評価しているのかを調査します。
よく利用されている手段としては、消費者調査や、競合他社の商品を調査する方法があります。競合の市場と比較することで、自社の立ち位置に対して正しい認識を深めておきましょう♪
ブランディングデザインの成功事例
ロゴは企業の顔。企業のアイデンティティを表現する上でとても重要な役割を持っています。
ここではロゴのブランディングデザインの成功事例を2事例ご紹介します。
スターバックス スターバックスのコンセプトは「第3の場所(サードプレイス)」。 スターバックスは1971年の設立以来、4度にわたりロゴを変更していますが、現在はロゴを見ただけでどんなサービスと場所を提供するお店なのかをイメージすることができますよね♪ ロゴを通してスターバックスのブランドをしっかりと位置付けたことで、コーヒーのおいしさ以上に、消費者はくつろげる第3の場所としてのスターバックスに行くことそのものに価値を見出すようになりました。 参考:starbucks
SHIBUYA 109 株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが経営する若者のシンボル「SHIBUYA 109」のロゴを2018年に見直されました。 一般公募で募集し、ユーザーの投票で決まるというシステムで、9,537件の応募の結果カラーが印象的な現代の若者を象徴したデザインに生まれ変わりました。 Instagramのカラーをイメージさせるようなロゴはどんなモチーフにもあうシンプルさを兼ね備えています。若者参加型のブランディングをすることで、「渋谷を若者を応援し、活発化させたい」という想いが伝わるようになっており、ブランディングデザインが成功している事例といえます♪ 参考:SHIBUYA 109 |
このように、成功しているブランディングデザインは身の回りに多く存在します。
どんなブランディングデザインにすべきか迷ったら、認知度の高い企業のロゴ・よく閲覧するサイトなどのブランドイメージを参考にすると、より良いブランディングデザインのヒントを得られます。
②テーマに基づく「キーワード」を決定する
①で情報収集したデータをもとに、ブランディングデザインのコンセプトを固めていきます。
1番大切なのは、ブランドの「キーワード」を明確にすること。最初の段階で決めておくことで社内で共通イメージを持つことができ、スムーズにブランディングデザインを固めることができます。
キーワードを決定する際は、共有しながらデザインを決める「アイディエーション(ideation)」がオススメです。
テーマやコンセプトに基づいて生まれたデザインスケッチや、ふせんにアイデアを書いてホワイトボードに貼り、全員でアイデアを共有しながらブランドイメージと合致するキーワードを選定していきましょう♪
③ブランドのイメージをすり合わせる
ブランドイメージが明確になったら、いよいよデザインに落とし込んでいきましょう。
ここでは、デザイナーに的確にブランドコンセプトを伝える必要があります。
デザインを依頼する際は、ロゴやフォント・色彩・レイアウト・画像などを参考になるサイトやイメージしやすい画像や素材を集めて、デザインが視覚的に理解できるようにすり合わせていきましょう。
デザインを制作会社に依頼する場合は、ここまでの過程をしっかり伝え、より丁寧にすり合わせをしていく作業が求められます。デザインにずれが生じないように、より丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
ここではついデザインばかりが重要視されがちですが、あくまでもターゲットに①と②で決めた「メッセージ」が伝わるかどうかを見極めることが大切です。
デザインをリニューアルする場合は、今あるデザインを生かすのか、1から新しく作成するのかもきちんと明確にしていくことが大切です。
④一貫性を持たせてルール化
ブランディングデザインの軸が決まったら、まずデザインを「ルール化」してブランドイメージを固定しましょう。
例えばホームページであれば「文字色のパターンを統一」「背景に使用する色は〇〇」など、誰が作成しても分かるように、「スタイルガイド」を作成します。
新商品の訴求もスタイルガイドに基づいて作成することで、担当者が変わった場合でも安心して対応できます。
まとめ
いかがでしたか?
ブランディングデザインはターゲットに対して質の高い商品やサービスを提供していく上で必要不可欠な要素です。
顧客にとって価値の高いブランド・サービスであり続けるためには、ブランディングによるオンリーワンとしての差別化をすることで、消費者が迷うことなく、自社の商品やサービスを購入してもらう工夫が大切です!
この記事を通してブランディングデザインの知識を深めていただけたら幸いです♪
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