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ネットショップを運営しているとお客様からの問合せメールにどう返信したら良いか悩むことはありませんか?
今回は問合せメールの返信に悩んでいるECサイト運営者向けに、500件以上メールを返信して掴んだコツを全てお伝えします。
私がEC担当者になりたての頃、1件の問合せメールにどう返信したら良いか悩みに悩んで1時間向きあっていた記憶があります。
初級・中級・上級に分け、例文付きでご紹介しているので悩んでいる方は是非参考にしてみてください。
【初級編】誤字脱字をしない・簡潔に書く
ECサイトの問合わせメールに返信する際は、内容が正しく伝わるように以下を意識しましょう。
誤字脱字をしない
誤字脱字はそれだけで一気にお客様は冷めてしまいます。
そんな誤字脱字が起きる原因は「確認不足」。
「メールを返信している時に電話がかかってきて焦ってしまった」「急に同僚に話しかけられて送ってしまった」等、仕事をしていると様々な要因で確認不足が引き起こされます。
誤字脱字をしないためには、どのような状況でも一定の品質で返信できるよう仕組み化することが大切です。
誤字脱字をしない仕組み化
・お客様の名前はコピーして貼り付ける。手入力しない。
・よく使用する文章と言葉は事前に辞書登録をする。
誤字脱字で一番間違えてはいけないのが、お客様のお名前です。
お名前を間違えると、最悪の場合それだけでお客様は離れてしまうリスクがあります。
間違えないようにするための鉄則は「手入力しないこと」。
どんなお客様のお名前も必ずECサイトの自動返信メールで届いているお問合せメールの本文からコピーして貼り付けています。
山田様や林様といった間違えることがほぼないお客様も同様です。
習慣にしておかないとふとした時に手入力をしてしまうので、ひと手間になりますが、間違うリスクを考えると手間をかけるべき所です。
またよく使用する言葉は全て辞書登録も鉄則です。
ECサイト運営で辞書登録必須の文章(例)
・ショップ名
・お問合せありがとうございます。
・いつも大変お世話になっております。
・通販サイト●●(ヨミガナ)でございます。
・ご不明点等ございましたらお気軽にお申しつけ下さいませ。
・何卒よろしくお願い致します。
ECサイトの問合せメールの返信は、使用する言葉がある程度決まっています。
毎回入力するのは時間がかかりますし、辞書登録をしておくことで誤字脱字が一気に減ります。
簡潔に書く
敬語を多用しすぎて読みにくい文章にならないように注意しましょう。
例文
【添削前】
サンプルも併せてご確認していただけますと良いかと思いますので、ご希望でしたらサンプルをお送りさせて頂くことも可能でございます。ぜひご検討くださいませ。
↓
【添削後】
よろしければ無料でサンプルをお送り出来ますので、ご希望の際はこちらのメールにご返信でご住所を教えて頂ければと存じます。
添削前の文章はとても丁寧ですが、文章が長いので意図が伝わりづらいですよね。
ECサイトでお客様が問合せをする時は簡潔に回答が知りたいです。
例文に記載の添削後のようにスッキリする方がお客様に伝わりやすくなります。
【初級編】6時間以内に返信
ECサイトの問合せメールの返信は早ければ早いほど良いです。
ただ最初は慣れるまで時間がかかるので、昨日の営業終了後に受信した問合せメールは午前中に返信する。
当日午前中までの問合せメールの返信は15時までにし、昼~15時までに来たメールは当日中に返信するといったルール決めを行いましょう。
【初級編】返信メールの件名と署名を分かりやすく
ECサイトの問合せメールで返信をする時の件名
例文
【添削前】
お問合せ内容についてのご返信
↓
【添削後】
美容サプリメントの納期についてご返信【通販サイト〇〇】
件名はメール本文を一言で表すいわば、キャッチコピーのような部分です。
例文にある添削前は何のお問合せ内容なのか、どのECサイトからの返信かが分かりません。
お客様のメール受信BOXには多くのメールが届きます。添削後のように何の件で、どこのECサイトからかを明記することで見落とされるリスクが減ります。
ECサイトの問合せメール署名(例文付き)
メールの署名ではECサイトの運営会社情報を簡潔に伝えつつ、期間限定のキャンペーンやお知らせをしましょう。
キャンペーンは署名近くに書くことで、お客様の問合せ返信と切り離してご案内できるのでオススメです。
お客様の興味関心にマッチすれば読んで頂け、ECサイトに掲載の商品を宣伝できます。
参考に弊社ECサイトの署名をご紹介します。
例文
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年末年始に備えよう♪
除菌水・伝票・カルテの在庫チェック
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忙しくなる年末年始に備えて、
サロンの必需品は早め発注がオススメ。
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▼カウンセリングシート
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[運営会社]
株式会社ケイアートファクトリー
ZIP.550-0015 大阪府大阪市西区南堀江1-7-4
マルイト南堀江パロスビル7階
TEL/06-4390-0536 FAX/06-4390-2929
メール/k-net.info@k-art-factory.jp
営業時間/平日:10時00分~18時00分 土日祝日・当社規定はお休み
【中級編】 お客様が本当に知りたいことは何かを考える
お客様からのECサイト宛ての問合せメールは、短い文章でご連絡いただく場合も多いと思います。
その際は言葉通りをただ読み取り返信するのではなく、一歩踏み込んでお客様が本当に知りたいことは何かを考えるようにしましょう。
例文)問合せメール『支払い方法の変更はできますか?』を深堀してみる
なぜ支払い方法の変更が出来るか知りたいのか?
→今注文されている商品の支払い方法を変更されたいのかな?
→お客様から今注文があるか見てみよう
→注文があった!
→この注文の支払い方法を変更したいとすると、締め処理の関係で1週間以内に連絡をもらわないといけない!
→それも一緒に伝えておこう。
このように問合せメールに対して「なぜ?」と考えるだけで、変更の出来る・出来ないだけでなく変更の仕方や期限がある場合は事前に伝えてお客様に返信できます。
文章を書くのが苦手なお客様もいるので、短い文章で問合せメールを頂いたら深堀するようにしましょう。
【中級編】お客様のニーズが『潜在』か『顕在』かを見極める
『潜在』のお客様
お客様自身がまだ悩みの解決策を模索している段階です。もしかすると自社のECサイト商品やサービスではなく別の解決策の方がお客様のお悩みを解決できる場合もあります。
このようなお客様への問合せメールの返信は、長すぎる文章はNGです。
悩みがまだリアルではないため、長文で返信をすると「何かめんどうだな」と思われてしまいます。
会話をするように質問を重ねて、お客様と一緒に悩みを整理していくのがオススメです。
問合せ例)「どの商品がオススメですか?」「サンプルをまず見たいです」
『顕在』のお客様
悩みと欲しい商品が分かっていて、自分の考え・認識が合っているかを確認するためにECサイトに問合せをされています。
顕在化のお客様には具体的な返信が必要です。
文章が少し長くなってもOKで、お客様が欲しい情報を漏れなく伝えます。
問合わせ例)「この商品はいつ頃入荷しますか?」「この美容サプリメントの成分は何ですか?」「妊娠中もこのサプリメントは飲めますか?」
【中級編】ECサイトとメール文章のテンションを揃える
ECサイトが温かみのあるデザインなのにメールが厳格なビジネス的だと、お客様は混乱しますよね。
例えば、弊社のECサイトは元々丁寧にビジネスルールを守って返信していたのですが、ある時ECサイトの雰囲気と合っていないことに気づきました。
それ以降は、開業やリニューアル等でのお問合せに関しては、
「開業おめでとうございます!」「リニューアルおめでとうございます!お忙しい中ご返信頂きありがとうございます!」のようにビックリマークを付けてご案内をして感情を伝えて、ECサイトの雰囲気に合わせたメール文章にしています。
テンションを揃えるでもう1つ大切なのは、複数人で問合せメールを返信する場合は必ず最初にECサイトの責任者がメールをチェックしてサイトの雰囲気とズレが無いか確認することです。
この工程を踏むことで、ECサイトのトンマナをスタッフが肌感覚で理解でき、誰が返信しても同じテンションで送ることが出来ます。
賛否両論あると思いますが、お客様と近い位置で親しみのあるECサイト作りをされている方は、参考にして頂ければと思います。
【上級編】問合せメールから購入につなげる返信方法
弊社のECサイトk-net(ケイネット)で今年のお問合せメールを調べたところ、問合せ後46%のお客様が注文をして下さいました。
新規のお客様・既存のお客様合わせての数字ですが、これは大きな自信です。
ECサイトの運営者としては、問合せメールをいかに注文に繋げるかも重要なので、ここではそのポイントをご紹介します。
+αの気遣いを
ECサイトの問合せメールでは多種多様な内容をご連絡頂きます。
自社では管轄していない内容もたまに問合せがあると思いますが、こういった内容が来たらラッキーと思うようにしましょう。
少し調べて返信することでお客様にサイトに良い印象を持ってもらえます。またその時は購入に繋がらなくても後々プラスにつながる可能性が高いです。
3時間以内に返信する
ECサイトの問合せメールの返信は早ければ早いほど良いです。
お客様は今知りたくてご連絡しているので、その”知りたい熱”が冷めないうちに返信するようにしましょう。
ただそうは言っても他の業務があると難しいというのも重々承知で、3時間以内に返信するためのメリハリのつけ方を具体的にお伝えします。
3時間以内に返信するメリハリのつけ方
・問合せメールが来たらまず内容を確認する。
すぐに返信した方が良い場合はそのまま返信。誰かに確認しないとわからない内容は、そのまま相手にメールやチャットで確認をする。サンプル請求等、今すぐ対応しなくても良いメールは3時間以内にまとめて返信する。
・よくある質問は事前にテンプレートを作り、よく使用する文章と単語は全て辞書登録をする。
問合せメールを受信したら、急ぎの内容かそうでないかをまず見極めましょう。
例えば『締め切りが迫っている商品の問合せ』や『今すぐ商品が欲しい』というお客様は急ぎ案件なのでそのままメール返信をします。
またサンプル請求だけのお客様はそこまで急いでいらっしゃいません。
まず内容を見て判断し、急ぎでないものはタスクにメモを残して別の仕事を先に片付け、落ち着いた時に一気にメールを返信します。
初級編でも伝えましたが、辞書登録は本当に重要です。
同じ文章を2回打ち込んでるな、と気づいたら即辞書登録をしましょう。
他社と比較されていると意識する
お客様は自社のECサイトと他社のECサイトを比較して購入されることを常に意識します。
これはなぜ重要かというと自社商品のメリットだけ伝えるのを防ぎ、スピード感をもって対応するためです。
お客様は何か困っていることを解決するためにECサイトをに訪問され問合せをしてくれています。
大切なのはお客様の困っていることが、自社のECサイトで取り扱う商品によって解決できることを伝えることであり、商品の良さを伝えることではありません。
よき相談者になることを意識してECサイトの問合せメールは返信しましょう。
スピード感を持っては上述の3時間以内と同様です。お客様は欲しい情報を欲しいタイミングでくれたECサイトで購入します。他社と比較されていると意識するだけで、スピード感は上がります。
問合せメール後のフォローメール
MA(マーケティングオートメーション)ツールを入れている場合は自動でフォローメールが送信されると思いますが、莫大なお金がかかるので導入されていないECサイト運営者の方も多いと思います。
弊社のECサイトでも、人員で返信できる件数なのでMAツールは導入しておらず1件1件お客様に手動でフォローメールを送っています。
お送りしているフォローメールは、サンプル請求を頂いた方に無事にサンプルが届いているかの確認です。
フォローメールの鉄則は、決して商品を売り込まないこと。
無事に届いているか、お客様が困っていることを解決する追加情報があればそれを伝えるのみです。
商品のお知らせをする時は署名付近に広告と分かるようにして掲載します。
誰でも売り込まれるのはイヤですよね。
お客様の困っていることを解決するための商品という姿勢をフォローメールでも忘れないようにしましょう。
終わりに
ECサイトの問合せメール返信は件数が多いと、流れ作業になることがありますよね。
そういった時は、『自分の大切な人が困っていて忙しい合間に私たちのECサイトに問合せをしている!』と妄想を膨らましましょう。
そう意識するとモチベーションが上がって、文章も丁寧になりますし、+αの提案も自然に出来ます。
とは言え、忙しくて余裕がない時があるのも事実。
一定の品質で問合せメール返信ができるように辞書登録といった時短ノウハウを使いつつ、その浮いた時間でモチベーションを保つのがECサイトの問合せメール返信のコツだと思います。
今回のブログで少しでもあなたのECサイトの問合せメールの返信が楽しくなれば幸いです。
★例文をさらに追加し、今回のブログを読みやすく資料にしました。
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